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老いを学ぶ

2013年04月02日

老いの工学研究所提供

高齢者の「幸福感」は、何と関係しているのか?

老いの工学研究所

特定非営利活動法人「老いの工学研究所」が行った、『“充実した老い”の実現に関するアンケート』から。回答者は、234名(男性101 名、女性133 名)。回答者の平均年令 :男性72.8 歳、女性69.4 歳。

1.男性の幸福度を左右するのは、配偶者。

幸福感を80 点以上とした人たちの同居家族数と結婚の状況は、以下の通りとなりました。

幸せだと感じている人達のうち、配偶者と同居している割合は、男性の約8 割に対し、女性では半数を下回っています。また、一人暮らしでも、幸せだと感じる男性の割合は、女性の8分の1しかありません。
幸福感の高い高齢者に対して、「今の配偶者と結婚して良かったですか?」という質問への回答も、男性は84%、女性で61%と差がついており、高齢男性の幸福感は、結婚や配偶者の存在に大きく関係していると考えられます。

2.女性の幸福度を左右するのは、「経済面での安心と精神的自立」。

幸福感80 点以上の女性と、80 点未満の女性で、回答結果に大きな差があった(「はい」と回答した割合に20 ポイント以上の差があった)質問は、次の通りとなりました。

経済的な面、健康面での安心が上位3 項目を占めています。
4 番目以降については、幸福感の高い人たちが、「他人との比較ではなく、自分の基準に基づいて堂々と生きる様子」、また、「老いを受け入れ、自分を肯定的に見ながら、自信を持って生きる様子」が感じられ、精神的な自立を獲得しているかどうかが影響していると考えられます。

3.幸福度の差は、年とともに差が大きくなっていく。

アンケートでは、これまでの人生を振り返って頂き、各年代における幸福感を100 点満点で評価・採点していただきました。現在の幸福感が80 点以上の人たちと、80 点未満の人たちの、各年代の平均点とその差は 上のように推移しています。

これを見ると、現在の幸福度の差は、若い頃から存在していたものではなく、年とともに拡大していっていることが分かります。
「若い頃の努力や苦労が、年をとったときの幸福度に影響する」と考えることもできますが、幸福度は各々の主観、捉え方次第であるため、同じ状況でも幸福と感じるか、不幸と感じるかは人による面があります。従って、幸福度の高い人は、年とともに「欲を抑える力」や「不安や不便を受け入れる度量」を身に付けていっているのではないか、とも考えられます。

4.幸福な老いには、お金と健康だけではなく、考え方や価値観も影響。

「現在の幸福感」と「老いの価値(若い頃になかった良さ)」の両方が80 点以上であった人達<A>と、両方が80 点未満だった人達<B>を比較し、回答結果に大きな差があった(「はい」と回答した割合に20 ポイント以上の差があった)質問は、次の通りとなりました。
Aを幸福な高齢者、Bを幸福でない高齢者とした場合、その差は、一般によく言われる経済面や健康面だけでなく、考え方や価値観、生活姿勢、夫婦関係など多様な要素によって生じていることが分かります。

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